東京大学血管外科

留学体験レポート 伊佐治寿彦

Q1留学先と留学期間を教えてください。

アメリカ合衆国イェール大学血管生物学講座、2016年10月から2019年1月の2年4ヶ月。

Q2留学するにいたった経緯を教えてください。

東大血管外科の紹介。山本晃太先生、橋本拓弥先生が前任者として活躍されていました。

Q3留学先でどんな仕事をしていましたか。

研究室メンバーが携わる動物実験関連のマネジメント。マウスの動静脈瘻モデルを中心に、ラットの下大静脈パッチモデル、大動脈置換モデル、ブタの頸動脈置換モデルの作成といった様々な動物実験。他のラボとのコラボレーション。動静脈瘻モデルを用いた、動脈環境下における静脈内膜肥厚制御の研究。学会発表、論文作成。

Q4楽しかったことを教えてください。

異国での生活そのもの。家族旅行。スポーツ観戦。妻と息子(当時一歳)と渡米し、時には家族一緒に、時にはそれぞれ別の環境でアメリカ生活に順応し、共に成長できたこと。職場や家族ぐるみの付き合いの場で様々な人々と知り合い、心を通い合わせたこと。世界各国から人材が集まる場において、人々の多様性ないしは普遍性、日本人が有する考え方の特殊性を肌で感じたこと。

Q5つらかったことを教えてください。

なんといっても言葉の壁。冬の寒さ。できの悪い工業製品。日本の娯楽(カラオケ、温泉)、食生活(居酒屋)から遠ざかったこと。動物実験モデルの作成や研究プロジェクトが思い通りに進まなかったこと。

Q6これから留学を考えている先生へ一言。

留学先では、自分のこれまでの経歴や人間関係から離れたまっさらな生活が始まります。さらにアメリカは自由である分、自分の実力が試される、あるいは等身大の自分の姿に向き合う場と言ってもいいかも知れません。堕落すれば底なし沼、挑戦し続ければ青天井です。そんな環境に身を置きたいという気持ちが少しでもあれば、是非今からお金を貯めて留学に向けて準備をしてください。

Q7Photos of Memories

Photos of Memories