東京大学血管外科

血管外科とは?

血管外科とは?

血管外科チーフ 保科克行

血管外科とは?という質問をよくいただきます。そのお答えは「心臓と脳以外の全身の血管を扱う外科」です。主な治療疾患は動脈瘤などの“拡張疾患”および閉塞性動脈硬化症などの“閉塞疾患”です。拡張して破裂することや閉塞・狭窄して虚血になること、に対する治療をしています。

血管外科はバイパス手術、血管内治療、そして投薬も含め多くの武器を携えていますが、その治療戦略の難しいところは、病変の場所によって手術の方法や使用する武器の組み合わせが大きく変わるところです。昨今は多くの治療法が患者さんに提示され、どれが正しいのか非常にわかりにくくなっています。武器も使い方を間違えると患者さんは不幸な転機をたどることもあります。なんでこの治療なの?という疑問に、経験則ではなくきちんとエビデンス(論拠)に基づいてご説明できること。これが臨床・研究・教育に歴史と実績をもつ東大血管外科の強みだと考えます。当科の治療は安全かつ確実であると自負しています。しかしそれは守りに入っているわけではありません。メスにはじまるあらゆる武器を駆使して疾病に立ち向かう闘う外科医集団が、ベストを尽くして患者さんとともに闘うことをお約束します。